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鍋料理の基礎知識 ~道具篇~

鍋料理に使う道具はいろいろあります。土鍋とコンロはもちろんのこと、調理のために必要な道具、食べるときに必要な食器類、さらにあると便利な器具など。鍋の道具にまつわる話題や、お気に入りの便利な道具をご紹介します。

 

鍋料理に欠かせないアレと「れんげ」は同じ物?

鍋料理を取り分けるときに使う、持ち手のついた取り皿の名前をご存知ですか?
アレは「とんすい」といって「呑水」という漢字を使います。中国では、陶器の匙を「湯匙(タンチー)」といい、日本で転訛して「とんすい」になったという説があります。「湯匙」は文字通りスープを飲む匙(さじ)。
さて、鍋ものや麺類に欠かせない「れんげ」。その形が、散った蓮(はす)の花びらに似ていることから「散り蓮華」と呼ばれるようになり、今では一般に、略して「れんげ」と呼んでいます。どうやら、本来「とんすい」と「れんげ」は同じ道具を指していたようです。

 

澄んだスープは「アクとり」におまかせ!

寄せ鍋や鶏の水炊きなどで、鍋のスープにアクが浮いてきたときに活躍するのが「アクとり」ですね。
キッチンペーパーを使うという方法もありますが、「アクとり」を使うと、気持ちよくアクが取れるだけでなく、スープが余計に減ってしまう心配がありません。「アクとり」はさまざまな商品が出ていますが、インターネット通販でベストセラーになっているのは「板前さんの アク取り名人」(税込640円)。柄が長くため手元が熱くならない点も◎です。

ちなみに「アク」は「灰汁」という漢字で、もともとは植物を焼いた灰を水に浸したときの上澄み液のことでしたが、食物の渋みやえぐみ、煮汁の表面に出る濁りのことも「アク」と呼んでいます。

 

「おろしがね」のおそうじ、どうしていますか?

大根やしょうが、ゆずなどをおろしたあとの「おろしがね」に繊維が残って、スポンジやキッチンブラシではなかなか取れずにイラッとすることはありませんか。
そんなときに便利な道具が、おろしがね用の「スクレーパー」。竹の先を細かく裂いた、昔ながらの道具です。ステンレスや陶器、わさび用の鮫皮おろしも、ストレスなく落とすことができます。すりごまを作ったあとのあたり鉢にも。値段は300円前後からありますので、一度試してみてはいかがでしょう。

 

一度にたくさん搾れてうれしい!「レモンしぼり」

「レモンしぼり」でもっともポピュラーな形といえば、中央がレモンの形になっている物ですね。
また、ステンレス製などのハンドジューサーなら、しっかりと搾ることができます。取り皿に使うなら、イチョウ型や小鳥型のものが使いやすいのでは。いずれも使ってみましたが、なんとなく「搾りきれていない」という気がしていました。そんなときに出合ったのが、陶器製の「キュジーヌ レモンしぼり」(税込972円)です。
真ん中がレモン型ではなく、平たい突起があるだけ。それなのに、面白いようにたっぷり搾れます。小ぶりでデザインもかわいらしいので、食卓に置いても邪魔になりません。