ごちそう鍋の食材事典

年末年始はおもてなしのシーズン。お客さまや家族のために、ちょっと贅沢な鍋料理もいいですね。いつもよりちょっと高価な材料を使うなら、食材に関する基礎知識や新鮮な材料の選び方、調理のポイントを知って、ごちそう鍋をよりおいしく作りましょう。

ぶりしゃぶ 「ぶり(鰤)」

基礎知識

成長段階ごとに名称が変わるぶりは「出世魚」と呼ばれています。旬の12月から1月には脂ののったぶりが出回ります。

選び方

一尾なら、体側の黄色い帯や、背中の青い色が鮮明で、尾が黒ずんでいないものが新鮮。切り身は、切り口にハリがあり、血合いが黒ずんでいないものを選びましょう。背身より腹身のほうが、脂がのっています。

調理のポイント

刺身でも食べられるような鮮度のよいものを使います。沸騰した鍋スープにさっとくぐらせて色が変わったら食べごろです。

かにしゃぶ 「かに(蟹)」

基礎知識

鍋は脚の長いズワイガニやタラバガニが向いています。ズワイガニは甲羅がツルツルしており、細い脚が5対10本、うま味が強い。旬は10月~5月。「松葉がに」「越前がに」はズワイガニに属します。
タラバガニは甲羅がトゲトゲしていて太い脚が4対8本、食べごたえあり。旬は4~5月と11月~2月。「花咲がに」はタラバガニの仲間です。

選び方

かにしゃぶは、むき身にしたものを。かには大きさによって価格が異なるので、人数と予算に合わせて選びましょう。この時期、タラバガニは北海道産またはロシア産、ズワイガニは日本海産がおすすめです。

調理のポイント

かにのうま味が逃げてしまわないよう、ポリ袋に入れ密閉した状態で流水解凍します。解凍時間の目安は20~30分程度。芯が凍った半解凍の状態がベストです。食べる直前に解凍しましょう。

かき鍋 「かき(牡蠣)」

選び方

貝類は新鮮であるほどおいしいので、できるだけ日付が新しいものを。貝柱が半透明で、身の色が乳白色で光沢があるもの、身全体に丸みがあるものを選びましょう。「加熱用」は、水揚げをされたかきを海水で洗っただけのもの。「生食用」は、浄化殺菌されている分、旨みが若干減っていることになります。

基礎知識

寒い時期には、海水の表層にかきのえさとなるプランクトンが大量に発生するため、十分に栄養を蓄えた真牡蠣が出回ります。一般的には10月から翌年4月が旬。岩牡蠣は春~夏が旬です。

調理のポイント

うま味が逃げるので、真水で洗わないこと。浸透圧による成分の流失を防ぐため、塩水で洗います。
かきをザルに入れ、塩と片栗粉を適量振りかけ、揉まずに混ぜ合わせます。少し時間をおいて、片栗粉が汚れを吸着し、汚れが浮いてきたら、塩水でしっかりと表面の片栗粉を洗い流します。片栗粉の代わりに大根おろしでも。

加藤いづみ

著者

加藤いづみ

コピーライター、ディレクター。15年にわたってPR誌の取材で全国各地に赴き、その土地の文化、風土、食などを体験してきた。また。料理記事の企画、撮影コーディネート、ディレクション多数。休暇には国内外に住む友人を訪ねて旅行することが多い。自分で作る料理は、イタリアン、エスニックが好き。